投資銘柄を探すとき、PERやPBRなどの指標を用いてその銘柄の絶対的位置(割高・割安感)を把握するのは非常に重要なことです。
一方で、その銘柄の業界等の中での相対的位置を確認することもそれと同じくらい大事であります。
その銘柄の相対的位置を確認するときに他の銘柄の数字を並べて比較するのもいいのですが、それよりもバブルチャートなどの図を用いて確認する方が直感的により理解が深まるかと思います。
ここでは、twitter上でも非常にバズ率の高いバブルチャート分析に関するツイートを集めてみました。
なお、2018年編はこちらをご参照ください。
バブルチャート~2017年編
ソーシャルゲーム
今日ソシャゲ銘柄のバブルが軽く弾けてたので、そのバブルチャートを作ってみましたの。
①X軸にROE、Y軸にPER、バブルの大きさは時価総額を表してますの(右下ほど割安?)。
②図の見やすさを考慮して、時価総額1,000億円以下かつPER100倍以下の黒字企業のみを表示していますの pic.twitter.com/W7idaTRat7— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年6月23日
作ってから思ったのですが、ソシャゲ銘柄は一年で利益水準が大きく変わってくるので、この図はあくまでも参考程度にという感じですの。
今話題の企業は赤字のところばかりで、その会社も何かしらグラフ化できたら面白いのですが、まあそれは次の課題ですの。— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年6月23日
名無しの権子さん、それはもっともなご質問ですの。
一言で言うと「PERとROEの純利益の取っている期間が違う」になりますの。PERと時価総額はヤフーファイナンスから(一部SBI証券から)、ROEは四季報から抽出した数値を用いたため、一部正負符号が異なっているものが含まれていますの— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年6月23日
ご存じのとおりROE=PBR/PERであるため、債務超過でない限りROEとPERの正負符号は等しくなりますの。
参考程度にと思って作ったグラフで説明が不足していましたが、そのような事情になりますの。— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年6月23日
従業員数と売上高
小型ゲーム関連株の経営効率性を見たいと思って、売上高と従業員数に関するバブルチャートを作ってみましたの。
①X軸に従業員数、Y軸に売上高(実績ベース)を取り、時価総額はバブルの大きさで表してますの。
②時価総額1,000億円以下のゲーム関連株を適当に抽出していますの。 pic.twitter.com/ZYbf9ck5Wr— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年8月24日
左下部分がごちゃごちゃしていたので、別図にしてみましたの。 pic.twitter.com/5P4BCfNoUl
— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年8月24日
左上の企業ほど、
・付加価値の高い仕事がなされていたり
・少人数で回せる仕組みがちゃんと作られていたり
・計画に沿った人材採用がなされていたり
など、生産効率性の高い企業運営ができていると思いますの。— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年8月24日
逆に右下の企業ほど(おそらくですが)、
・忙しいふりをしているだけの社員が多かったり
・上は管理を計画的に行わず業務を現場に丸投げしていたり
・給料が安くて人材の入れ替わりが激しかったり
などしてるかと思いますの。— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年8月24日
こうしてみると、マーベラスの生産効率性が圧倒的に高く、KLab、gumi、ブロッコリーあたりも悪くない水準かと思いますの。
— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年8月24日
逆にオルトプラス、サイバーS、トーセ、Aimingあたりは、生産効率性が低く経営力について少し疑う余地はあるかと思いますの。
(もちろん、受託中心のトーセは少し事情が異なるかと思いますし、サイバーSで期待されてるトレバのように大当たりが出れば情勢は大きく変わるかと思いますが)— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年8月24日
なにこれ、レベル高い!笑
ここにアカツキ入れたら、株価納得できるね(°▽°)— Dr.X(エックス) (@moneyganeeman) 2017年8月24日
当初アカツキ入れてたのですが、時価総額大きく、他のバブルが少し小さくなったので何となく除外しましたの。
一応、アカツキが入った図も載せておきますの。 pic.twitter.com/bAvk7sF21S— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年8月24日
マンションデベロッパー
みんな大好き、マンションデベロッパー(投資用マンション販売含む)のバブルチャートを作ってみましたの。
①X軸にROE、Y軸にPER、バブルの大きさは時価総額を表してますの(右下ほど割安?)。
②時価総額1,000億円以下の関連銘柄を適当に抽出していますの。 pic.twitter.com/r271p4rfkU— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年7月4日
こうして見るといくら不人気とはいえ、シノケングループ(8909)の割安さが目立ちますの。
まあ、またリーマン級のショックが起きたらこのチャートの位置関係なく3分の1ほどはふっとんでいくかなと思いますの(最後まで残る残らないはもはや気合いだけの問題かと。身もふたもないですがが)。— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年7月4日
ゴールドクレストはさすがの貫録ですね。
プロパストが開発した有明のガレリアグランデとオリゾンマーレは東京時代に自転車漕いで見に行ったことがあります…。
— ruinwalkers(乙かれ提督) (@ruinwalkers1) 2017年7月4日
ランド!ランド!
— ぽんひろ17歳 (@hirophonic) 2017年7月4日
プロパスト! プロパスト! w
— 諸葛すねすね (@sune_2020) 2017年7月4日
経常利益率の高い企業
何となく利益率の高い企業に投資してると、うまい投資家っぽく見えるので(バフェットさんも売上高利益率の高さは重視されてるようですし)、高経常利益率企業とPERとの相関バブルチャートを作ってみましたの。 pic.twitter.com/w2DiT154wi
— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年7月13日
①X軸に経常利益率、Y軸にPER、バブルの大きさは時価総額を表してますの(右下ほどお得感)。
②時価総額4,000億円以下、PER50倍以下、経常利益率40%以上、経常利益伸び率プラスの企業を抽出していますの。— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年7月13日
全国保証(7164)は経常利益率80%と別格だったのでチャートからは外していますの。
特殊事情から出てきてる企業もありますが、なの的にはコーエーテクモ(3635)、エニグモ(3665)、日本SHL(4327)あたりは面白そうかなという気がしますの(イーギャラ、FPGは保有)。— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年7月13日
aさん、信用倍率は色々使いようがあると思いますが、なのは空売りするときに参考することが多いですの。買いのときは、基本長期目線のことが多いので、買い残が多くてもあまり気にはしていませんの。
— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年7月13日
1年ぐらいたったのでちょっと興味あって、騰落率いれていみましたよー\(^o^)/ pic.twitter.com/x4dRyZOn8g
— らう (@rau2rau2) 2018年6月30日
おお、一年後に振り返りとかそんな視点はありませんでしたの。
2017.3.13以降の日経平均の上昇率は10.5%ですが、高利益率企業の平均上昇率はそれより上っぽい感じですの。
宮越を買う勇気はありませんが、業績ボラの大きな金融を外して全体的に買えばそこそこの成績は残せそうですの✨— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2018年6月30日
そうですねー。これを眺めておもうのは1年前だと一番バランスよさそうなマーキュリアが1番だめだったという意外性ですね。イマイチ原因わからないです(これから伸びるのかも)、仰るとおり金融とか投資会社はボラ高いので考慮が必要かも。ストックBであるイーギャラ、スカラは強いですね。
— らう (@rau2rau2) 2018年6月30日
マーキュリアは売上の半分近くが成功報酬なので、景気の動向に左右されやすく、そのリスクが考慮されて平均的なPER13倍前後に落ち着いてるのかなーと思いますの。
おっしゃるとおりストックB最強なので(なのもストックBは評価+αしてますの)スクリーニング後のファンダ調査も大事かと思いますの🍀— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2018年6月30日
インフラ銘柄
昨日、九州電力を除く各電力会社の第一四半期決算が出そろったりしてたので、かなり地味ながらも電力・ガス会社のバブルチャートを作ってみましたの。
※X軸にROE、Y軸に予想配当利回り、バブルの大きさは時価総額を表してますの。 pic.twitter.com/FvwPHNZVFh— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年7月29日
・これを見ると、東北電力、関西電力はROE×配当利回りのバランスが良さそうな感じですの。
・北陸電力、中国電力は配当利回りは4%を超えてますが、ROEは低く、また減配リスクもあるかなと思いますの。
・ガス会社3社はチャートの真ん中を陣取っていて、とても絶妙な位置にいる感じですの。— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年7月29日
リチウム電池関連銘柄
こんにちは、お暇な時でいいので、電池業界のバルーンチャートを作ってほしいの。理由として、欧州、アメリカでの電気自動車販売のみになる規制、アメリカ
テスラー 格安量産車 2025年までに電気自動車でのバッテリーの需要はうなぎ
上りですの。 中長期はかなり伸びると思います。— ぽんたちゃん#ソロ充党代表\(^o^)/ (@pontacyan7777) 2017年8月10日
ぽんたちゃんからの依頼により、リチウムイオン電池関連銘柄のバブルチャートを作ってみましたの。
①X軸にROE、Y軸にPER、バブルの大きさは時価総額を表してますの(右下ほど割安?)。
②時価総額3,000億円以下の関連銘柄を抽出していますの。 pic.twitter.com/Z36WW73nMx— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年8月12日
Ⅰパナソニック、ソニー、日産自動車、NECあたりの有力大企業は入れていない
Ⅱそれぞれ、正・負極材料、電解液・質、セパレータ、電池そのものなど、手掛ける領域が異なっている
Ⅲ全体事業の中でLi電池事業が与えるインパクトを考慮していない
ので、あくまで参考までにのチャートですの。— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年8月12日
これを見る限り、
(a)GSユアサが関連銘柄の中心に配置されている(基準?)。
(b)関東電化工業、ステラケミファ、新日本電工あたりは利益を出していて比較的安心して買える?
(c)テクノスマート、ヒラノテクシードあたりは時価総額低く、爆発を狙える?
かなという印象を持ちますの。— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年8月12日
地方銀行
「会社四季報 業界地図2018年版」でも、再編の動きがあるとして注目業界扱いされていた地方銀行について、チャート化してみましたの。
①X軸に格付ランク、Y軸にPBRを取り、時価総額はバブルの大きさで表してますの(右下の方が割安?)
②経営統合されていない地銀57行が対象ですの pic.twitter.com/cuQOzWTQTR— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年9月18日
ちなみに2015/3のデータだと、地銀数は105行、資産合計は361兆円となっていますの。
だいたい一銀行あたり10兆円くらい資産があった方がいいとも言われていますので、今後地銀数は今の1/3くらいになってもおかしくないとは思いますの。— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年9月18日
このチャートを見る限り、
・七十七銀行(8341)
・愛知銀行(8527)
・大光銀行(8537)
あたりは、比較的健全に関わらず、現時点でPBRが低いため、業界再編により他行と株式交換がされるときなど、プレミアがつきやすくなる可能性があるかと思いますの。— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年9月18日
12年以上連続増益銘柄
リーマンショックを乗り越えて増益を続ける銘柄のバブルチャートを作ってみましたの。
①X軸にROE、Y軸にPER、バブルの大きさは時価総額を表してますの(右下ほど割安?)。
②12年以上増益を続ける銘柄を抽出していますの。 pic.twitter.com/MiwUtYvlVY— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年10月1日
・12年以上増益を続けている企業群だけにどこもROEの水準は高いですの。
・飲食に限って言うと、アークランドSやハイデイ日高よりも物語コーポの方が比較的割安に放置されてる感じですの。
・なの的には、イーギャランティ(最近売却)やABCマートは下げれば狙いたいなと思っていますの。— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年10月1日
ちなみに、以下銘柄は図から大きくはみ出たため削除しましたが、同じく12年以上増益を続けていますの。
・スタートトゥデイ(3092)
PER50.0倍 ROE73.9%・GMOペイメントゲートウェイ(3769)
PER94.7倍 ROE14.8%— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年10月1日
PER×PBRが3以下の割安銘柄
割高な銘柄が目立ってきましたので、PER×PBRが3以下の超割安放置銘柄でバブルチャートを作ってみましたの。
①X軸に配当利回り、Y軸にPER×PBR、バブルの大きさは時価総額を表してますの(右下ほど割安?)。
②特別利益でPERがかさ上げされてる企業は省いてますの。 pic.twitter.com/oog5kwfAtv— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年10月9日
・ちなみにこの中でなのが持ってる銘柄は鶴弥だけですの。
・地銀銘柄が目立つ中、配当利回りは低いですが、千葉興業銀行が大きく出遅れてる感じですの。みずほ系ですし、地銀再編に向けて少し注目してみてもいいかもしれないですの。— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年10月9日
地銀は低金利のため本業では利益が出なくなっており
(島根銀行は本業は赤字 https://t.co/TR1dlH8D3K)
リスク金融資産の運用もしています。ファンダで投資するなら各銀行固有の収益構造まで精査すべきかと。こういうのが織り込まれた株価なので売りはないとは思いますが。— Lloydolithus (@Lloydolithus) 2017年10月9日
Lloydolithusさん、確かに現状地銀は将来性がない感じですの😨
ただおっしゃるとおりダメダメなのが織り込まれた株価なので、各収益構造を精査した上、将来の新しい収益の柱(再編なのか仮想通過なのか新事業創出なのかわかりませんが)が見えてくるならドテン買いもありかと思いますの🍀— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年10月9日
・ダイカスト大手のアーレスティは割安感目立ちますが、1Qがあまりよくなかった点には注意が必要かもしれないですの。
・この中では、出来高極めて少ないですが、物流を手掛ける南総通運あたりが安定感もあって悪くなさそうな感じですの。— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2017年10月9日