ギャンブルの還元率
世の中にあるギャンブルの多くは還元率が明らかになっています。
・競馬、競艇、競輪:75%
・宝くじ:46%
・サッカーくじ:50%
ただ、市場規模が21兆円を超えているにかかわらず(レジャー白書2017)、パチンコの還元率は明らかになっていませんでした。
そのような中、ダイナムジャパンHDのIR資料などにパチンコの還元率が明記されていました。
ダイナムジャパンHD IR資料から
競馬の還元率は約75%、宝くじの還元率は45%というのは有名な話ですの。
ただ、パチンコの還元率は70%から90%など諸説あって、はっきりわかりませんでしたの。— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2016年11月29日
例えば「確率・統計であばくギャンブルのからくり」で、著者の大阪商業大学学長の谷岡氏は各計算の結果、「パチンコの期待値は97~98%である」と結論付けていましたの。
— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2016年11月29日
そんな中、パチンコの正確な還元率が香港証券取引所に上場しているダイナムジャパンホールディングスのIR資料に載っていましたの。
— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2016年11月29日
2016年3月期の決算アナウンスメントを見ると、高貸玉店舗 (4円パチンコ・20円スロット)の貸玉収入は5,392億円、景品出庫額は4,551億円とありましたの。さらに低貸玉店舗(1円パチンコ・5円スロット)の貸玉収入は3,056億円、景品出庫額は2338億円とありましたの。 pic.twitter.com/iXJ2hVNrrh
— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2016年11月29日
これらを計算すると、4円パチンコ・20円スロットの還元率は84.4%、1円パチンコ・5円スロットの還元率は76.5%と出てきますの❗(おそらく還元率はそれぞれ85%、75%になるよう経営していると思いますの)
なのとしては、思ったより還元率低いなというのが正直な感想ですの。
— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2016年11月29日
しかしこれを見ると、やっぱり還元率100%越えの株式投資はギャンブルとして見ても改めて実に優れてるなあ。ただしこの還元率の高さに加え、更にゲームとしての面白さが半端ないので、いったん私の様にどっぷりハマって浸かると「絶対一生抜けられない」麻薬的な中毒性があるのが最大の欠点だな。
— みきまるファンド (@mikimarufund) 2016年11月29日
ちなみにダイナムの株価は11香港ドル(=160円)で配当金は年13円なので、配当利回りは8.1%(!)ですの。日本で上場されてたら買いたいとこですの(マネックス証券で外国株取引の口座を開けば買えるそうですが、ちょっとめんどくさいですの)。
— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2016年11月29日
ちなみに先ほど紹介した「確率・統計であばくギャンブルのからくり」(谷岡一郎著)は、パチンコの還元率の結論は正しくありませんでしたが、その他競馬やブラックジャックなど賭け事の必勝法を確率・統計的視点で解説してて結構面白いですの。 https://t.co/XzrHAksAiI
— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2016年11月29日
ニラクジーシーHD
先日のパチンコ還元率の話の続きですの。
パチンコホールとしては、ダイナムのほかにもニラクジーシーホールディングスが香港に上場していますの。
念のため、ニラクのIR情報(Annual Report 2016)も確認してみましたの。— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2016年12月4日
ニラクは、高貸玉店舗と低貸玉店舗を区別していませんでしたが、店舗合計の還元率は80.9%(貸玉収入1,580億円、景品出庫額1,279億円)とありましたの。
ダイナムの還元率は81.5%でしたから、まあどこのお店も還元率は似たようなものかと思いますの。 pic.twitter.com/uxmXFueqrO— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2016年12月4日
マルハンは、売上原価96.6%(売上高19,782億円、売上原価18,955億円)、2005年にジャスダックに上場申請して却下されたピーアークは、売上原価96.9%(売上高1,145億円、売上原価1,109億円)とそれぞれ決算資料に記載されていますの。
— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2016年12月4日
ただ、貸玉収入と景品出庫額を明記しているダイナム・ニラクに比べて、マルハン・ピーアークは何を売上原価として計上しているのかは不明ですの。そのため、この売上原価が還元率だと考えるのは早急だと思いますの(マルハン・ピーアークは遊技機関連費用を原価として計上?)。
— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2016年12月4日
いずれにしても、カジノ法案が可決され、パチンコ三店方式にもメスが入る可能性もあると思いますの。色々利権が絡み、グレーなことが多かった業界が少しでも明らかに(健全に?)なっていくことは、なのとしてはいいことかと思いますの。
— なのなの@けんぎょう投資家 (@nano_nano2001) 2016年12月4日